新卒1年目または2年目の新人看護師が転職をするというケースは珍しくありません。
ただ、そんな中で「新人看護師の転職率の高さによる人材不足」や「転職成功率の低さによる別業種への転職」が問題視されているのをご存知でしょうか。
新人看護師はまだ技術面や知識面が未熟であり、転職をするとしても即戦力として活躍することは難しいものです。特に医療機関はハードな現場が多く、新人への研修や対策が不十分で雇用しても基礎的な技術と知識を身につけさせる時間や費用がないというケースも少なくありません。
こうした背景から、どうしても即戦力となる人材を雇用したいと考えている医療機関が多く、慢性的な人材不足の状況がありながらも新人看護師の転職が厳しい現状があります。その結果、看護師を諦めて他の職種に転職するという人もいるようです。
このような新人への育成環境が整っていない医療機関は少なくなく、満足な指導ができていない傾向がみられています。そのため新人看護師もベテランと同じようなレベルをすぐに求められやすく、結果として新人看護師の転職率や離職率を高めてしまっているとも言われています。
新人看護師の転職事情に関しての対策として、厚生労働省をはじめとした多くの医療機関がいわゆる第二新卒と呼ばれている看護師の雇用や支援を行っています。
医療業界の深刻な人材不足に歯止めをかけるには、早期退職した新人看護師を医療の現場につなぎ止め、さらに戦力となる人材を育成できる環境を万全に整えることが必須だといえるでしょう。